ブランド・マネージャー認定協会 BRAND MANAGEMENT AWARD

FINALISTファイナリスト

長野県 高校生とつくるコンビニ ヤツガタケマート

ヤツガタケマートは、地域住民の共感を得ながら高校生が主体となって運営するコンビニであり、「まちづくり×教育」の新たなモデルとして注目されています。高校生自らが商品選定・仕入れ・販売を行い、地域事業者との連携を通じて地元産品の魅力を発信。単なる買い物の場ではなく、若者の実践的な学びと地域の新たな挑戦が交差する“社会実験的ブランド”として機能しており、多世代の交流や地域活性化にも寄与しています。

北原 友

北原 友 株式会社イマージ ミドルトレーナー

1984年長野県生まれ。日本大学で建築を学び卒業後、インディーズバンドのドラマーとして全国ツアーやCDリリースを経験。イマージへ入社後、2020年に代表取締役就任。設計・施工のみならず、飲食・物販・フィットネスなど多角的に事業を展開し、“地域を元気にするブランディング”を実践している。2015年に共著『販促ウエポン100』を出版。2016年にはブランド・マネージャー事例コンテスト大賞を受賞し、老舗企業のV字回復など数多くの実績を上げている。

当日の様子

高校生とつくるコンビニ ヤツガタケマート

「高校生とつくるコンビニ ヤツガタケマート」は、地元の高校生が主体となって運営に挑戦した“社会実験的コンビニ”の事例です。舞台となった長野県の茅野市の駅前には、一等地にもかかわらず大手コンビニが出店せずに1年間放置されていた物件があり、イマージの北原氏が3C分析の結果や一定のニーズがあったことからコンビニ運営を決断。普通の「稼げるコンビニ」ではなく「残すべきコンビニ、あるべきコンビニ」を作ろうと考え、通学の高校生が圧倒的に多い立地であることから「高校生に経営してもらって、高校生のニーズを汲み上げてもらおう!」と着想。数名の高校生が集結してプロジェクトミーティングがスタートし、地元新聞社にも「新発想コンビニ誕生へ」という見出しで取り上げられました。

コンビニは、経営はイマージ、運営は村議会議員が社長を務める会社が行い、社員は高校生という体制に決定。「競争じゃなくて共創へ。消費じゃなくて関与へ」をコンセプトに、新しいコンビニの形を模索し、八ヶ岳を店名に据えたコンビニ「ヤツガタケマート」が誕生。タグラインは「関与」してもらうことを意識して「つなぐ」という言葉を用いた「人と街と山をつなぐコンビニ」と決めました。

SNSプロモーションでは、高校生が「コンビニまで歩くと10分かかる…それなら自分たちで駅前にコンビニを作ろう!」というプロジェクト開始の動画を制作・発信し、40万回の再生を記録。コンビニの設備や間取りを解説する動画も20万回再生されるなどの反響を生み、報道関係者などから多くの問い合わせがありました。

店舗づくりはイマージが中心になり、高校生も参加してデザインしていきました。そんな「ヤツガタケマート」らしさは、高校生の挑戦を応援したいという活動に共感する大人がたくさんいること、普通のコンビニにはないオリジナルで開発したヤツガタケマートらしい商品構成、そして高校生の“居場所”としてのイートインスペースなど。これらの “共感型ブランディング”の取り組みが評価され、2025年度の「BRAND MANAGEMENT AWARD」で地域創生審査員特別賞に選ばれました。