AWARD LIST 20242024年度受賞事例
高知県 『寄り添う介護』からの脱却を目指して地域の未来を創造する介護事業のブランディング
高知県四万十町の介護事業者様がブランディングに取り組み、中山間地域における少子高齢化の課題を乗り越える事例になります。全社員の方にブランディングに参加いただき、課題解決だけでなく、相互理解や企業・個人の魅力発見につながった過程をお伝えしたいと思います。地域企業様と共にブランド・アイデンティを共通言語として、自社に対する愛着や誇りを育むことにチャレンジし続けます。
橋詰 曜世 株式会社アルファドライブ高知 1級資格保持者
高知県出身。株式会社リクルートマーケティングパートナーズでブライダル情報誌の企画営業として四国エリアを11年間担当。 ホテルや専門式場の集客戦略、企業ブランディング、商品開発に携わる。コンセプトメイクを土台にした商品開発・広告展開のフローを型化し、専門学校や企業でセミナーを実施。2020年に株式会社アルファドライブ高知に参画。現在は新規事業開発の支援に加え、人材育成研修の講師を務める。「働く人が誇りとやりがいを持てる企業」を生み出すことをライフワークとする。
当日の様子
『寄り添う介護』からの脱却を目指して 地域の未来を創造する介護事業のブランディング
「地域の未来を創造する介護事業のブランディング」は、高知県四万十町の介護事業者がブランディングによって中山間地域の少子高齢化による課題に挑んだ事例です。人口減少と高齢化が加速している高知県の中山間地域に拠点を置く介護事業者のアクトワンでは、住民の高齢化により、介護を受ける住民が増加。また、若年層が都市部へ流出することにより、介護に携わる人材の確保が困難であるという問題があり、これらの課題解決に向けブランディングに取り組みました。
ブランディングでは介護施設の利用者らにヒアリングし、解決策の方向性を「高齢者が通いたくなる価値創造をすること」「介護に対する負のイメージの払拭」「企業理念の認知拡大」と定めました。また、取り組みを進めるにあたって「ブランディングを通じて社員の相互理解を深めること」「共感できる共通言語を生み出すこと」「取引先や利用者家族様からの評価を高めること」というゴールを設定し、全社員で取り組むことにこだわりました。
ブランディングは3つのフェーズで実施。フェーズ1では、ワークショップを行い全社員で取り組むための意識醸成を目指し、4事業部ごとのブランド・アイデンティティを作成。フェーズ2ではホームページ、ロゴ、パンフレットのリニューアルを決め、フェーズ3でブランド・ステートメントの作成やホームページ、ロゴを完成させました。また、4事業部ごとのブランド・アイデンティティから共通点を導き出して統合し、ブランド・アイデンティティを「自分を変える 未来が変わる」と決定しました。
こうした取り組みにより、従業員の相互理解の機会が増加したほか、ホームページを見た転職希望者が増加。地域事業者や行政からの仕事の依頼も増えるなどの成果を生みました。