REPORT開催レポート
第6回公開シンポジウム
- 開催日
- 2016年10月1日(土)13:00~17:30
- 場所
- 東京国際フォーラム
一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会は、2016年10月1日に東京国際フォーラムにて、第6回公開シンポジウムを開催しました。約120名の方に参加していただいた今回のシンポジウムでは、基調講演やブランディングコンテストで選ばれた実践事例の発表、パネルディスカッションを行いました。
代表理事挨拶(岩本俊幸)
当協会は人材育成と啓発活動の2つの軸で活動を行っています。協会独自のカリキュラムを学ばれた方々による成功事例は年々増加しており、実務面での功績が期待できる、実践に裏付けられた資格を目指していきます。設立から8年が経ち、これまでにベーシックコース以上の講座を受講された方は延べ1300名を超えました。これからも組織を内側から元気にしていく人材を、多く輩出していきたいと思っています。
基調講演:「とんがり軸」で、競争の土俵がない時代を生き抜く
独自ポジションを確保することができれば、他者と差別化するために、価格競争に陥る必要がなくなります。繁盛の秘訣でもある「独自ポジション」を考えるとき、当協会の評議員である阪本 啓一先生は、「自社独自のとんがった要素(=とんがり軸)」がヒントになる、と言います。
そこで今回の基調講演では、「ブランドを強くする 他者に負けない『とんがり軸』のすすめ」をテーマに、阪本先生にお話しいただきました。
阪本先生によれば、紙に十字を描いて「ポジショニングマップ」を作成したら、その縦軸・横軸をそれぞれ「とんがり軸」とします。そこから、独自ポジションを見つけていきます。
以前は、同じ土俵の中でシェアの取り合いをしていましたが、今はどこから強豪がくるかわからない時代。その市場のなかでは、「人肌感がある」「ワクワクする」など、「人の心を動かす」部分が未開拓の状態です。そこで、人の心を動かす部分を、とんがり軸にすることもできるでしょう。
人の心を動かすような「五感で感じる商品」(=五感商品)は、発達したテクノロジーによってサポートされ、新しい商品が次々と生み出されています。「OK Google」と呼びかけることで起動し、音声での質問や命令に対応するGoogle社の音声AI「Googleアシスタント」も五感商品のひとつです。
また、これからの
くに、Webの時代は一瞬でビジネスが展開していくため、「その瞬間ごとを楽しめるか」が重要です。
さらに、「所有権」よりも「使用権」に注目が集まり、モノを所有しない消費者が増えました。今では、モノを所有せずに楽しめるファッションレンタルサービスや、カーシェアリングも盛んです。
大量生産に近い生産性を保ちつつ、個々の顧客のニーズに合う商品やサービスを生み出す「マスカスタマイゼーション」の流れもやってきています。
これからの時代は、人工知能がいろいろな仕事を行うようになるでしょう。たとえば、長距離ドライバーや、ファミリーレストランのウエイトレスなどの仕事などです。しかし、人工知能は脅威ではありません。人間は、人間にしかできない「考える仕事」をすればよいからです。
たとえば、iPhoneが登場したときは、「画面をタッチする」ことは驚くべきことでした。しかし、それが今では当たり前となっているため、そこに「デザイン」などの考える仕事がないと売れません。美しいものは、機能的にも優れていることが多いため、成熟化した日本のブランドでも、デザインが重要なテーマになっています。

「すべてが変化する」ことが当たり前の時代になりました。だからこそ、いろいろなビジネスチャンスがある、この面白いブランドの時代を共に楽しんでいきましょう。
ブランディング事例コンテスト〜受賞発表と事例紹介〜
今年で2回目となるブランディング事例コンテストでは、当協会で学んだことを現場で活用した事例を募集し、その中から構築プロセスと成果が優れた事例を表彰しています。 1次審査では書類選考、2次審査ではプレゼンテーション審査を行いました。その結果、2016年は以下の企業に、各賞が贈られました。

・大賞:石栁北原
(ブランド・マネージャー:株式会社イマージ 北原友)
・準大賞:株式会社ビンテージストック
(ブランド・マネージャー:株式会社ウェブエイト 草間淳哉)
・審査員特別賞:一般社団法人フードサルベージ
(ブランド・マネージャー:株式会社connel 長田敏希、アドバイザー:株式会社ナカヤマ 平手敦)
審査員特別賞 「食材を捨てたくない」という想いをブランドに(一般社団法人フードサルベージ)
多くの人が、「食べ物を捨てることはもったいない」とわかっています。しかし、それでも現状は食材の破棄が減っていません。
寄って、それをプロのシェフが料理に変身させる「サルベージパーティー」というサービスを提供しています。この取り組みにより、世界的にも問題となっている「フードロス」を減らす目的があるのです。
同社では、「サルベージパーティー」を一過性のブームにしないための試みにもチャレンジしています。現在は、消費者個人へのBtoCのアプローチを行っていますが、これからは企業や行政とコラボしたBtoBのイベントも企画しているそうです。

同社の理念でもある、「『捨てる』を『救う』に」を浸透させるため、共通価値の創造を続けています。
「オヤジ世代」の想いをブランドに(株式会社ビンテージストック)
「株式会社ビンテージストック」は、オーディオ機器の中古買取業者です。同社を立ち上げたのは、同社のブランディングも手がけたWeb制作会社「株式会社ウェブエイト」の草間淳哉さん。草間さんは、シニア世代を迎えた父親と一緒に、オーディオ買取専門店「オーディオ買取屋」を立ち上げました。
しかし、初年度こそ年商2000万と黒字化したものの、オーディオリユース事業は参入障壁が低く、あっという間に価格競争に陥ってしまったのです。
そこで、「オヤジブランディング×コンテンツ・ブランディング」をテーマに、同社のブランディングをスタートさせました。
草間さんの定義する「コンテンツ・ブランディング」とは、お客様に提供する価値などをチーム一丸となって考えるため、Webコンテンツとブランドを築き上げる「チームブランディング」と、「コンテンツ・マーケティング」をかけ合わせた造語です。
草間さんはWebの専門家として、同社の3C分析や、お客様アンケートなどから自社の強み出しを行っていきました。また、Web上で検索されることも目的としていたため、競合分析にも力を入れています。
その結果、同社の従業員として働くシニア世代は、買い取りを依頼するお客様と同世代で安心感があり、信頼ができること。また、サービスの質が高く、従業員であるシニア世代が高額の給料を求めていないことから、買取価格をお客様に高く提示できることが、強みとして見えてきました。
同世代のお客様をペルソナとして設定したため、すでに持っていた強みを伸ばしていくことになりました。さらに、草間さんという「Webの専門家」がバックにいることも、大きな強みです。
従業員であるシニア世代の言葉を受け止めたところ、「オーディオを売るときは、ジャズ喫茶のマスターに相談するだろう」ということで、「ライク・ア・ジャズ喫茶マスター」をブランド・アイデンティティーに設定。
さらに、親しみやすいジャズ喫茶のマスターを、お客様にイメージしてもらうため、Webサイトに従業員であるシニア世代の写真とともに「電話も私がお答えします」とコピーを入れるなど、ブランドの世界観を作り込んでいきました。
最後のコンテンツ・マーケティングでは、ペルソナのためになるようなコンテンツをWebサイトに集めました。また、Webサイトを訪問した「オーディオを買いたい人」にメールアドレスを登録してもらい、見込み顧客にアプローチを行う工夫もしています。
そして、2016年6月から開始したブランディングの結果、アクセスページビューや見積もり件がどんどん伸びていきました。
草間さんは、今後の展望として、同社の社名「ビンテージストック」に込めた「シニア世代のかけがえのない経験値を継承(ストック)する」という想いに沿っていきたい、と言います。そのため、ハーレダビットソンなどオーディオ器機以外の買い取りも、視野に入れているそうです。

また、シニア世代の雇用も積極的に行い、若い世代にその知識を継承しながら、「ビンテージなもの」を残していける事業を目指しています。
「故人を偲ぶ」想いをブランドに(石栁北原)
「石栁北原」は、長野県で創業135年を誇る老舗石材店です。同社は現在、五代目の社長が経営を行っていますが、競合他社の増加やインターネットの普及に伴い、最低売上が過去2年間続いている状態でした。そこで、店舗改装まで含めたリ・ブランディングを、株式会社イマージの北原友さんに託しました。

北原さんがブランディングに携わる前までは、大手コンサル会社が入っていましたが、なかなか成果が出ない状態でした。そこで、「売上増加」というひとつのミッションのために、同社を経営している家族が一丸となって、経営を立て直すプロジェクトがはじまったのです。
まずは3C分析を行ったところ、「操業135年で1級技能士の資格を持っている」「家族経営」「庭に立派な日本庭園がある」などの強みが見えてきました。そして、「信頼」や「対応の良さ」がお客様のニーズだろうと想定したため、そこに同社の強みを合わせて、まずは「創業135年、1級技能士が丁寧に対応する、地域で1番信頼できる墓石屋さん」を目指すことになりました。
続いて、セグメンテーションやターゲッティングを行ったところ、墓石を買いにくる人は、「故人をなくした悲しさや切なさ」は持っていても、「ポシティブな気持ちは持っていない」ということが見えてきます。
このとき、「寂しがっている人のために、故人との思い出話をとことん聞いてあげたい」という会長の奥様の言葉によって、チームメンバーの考えがひとつにまとまっていきました。
その結果、「心に寄り添う墓石屋さん」というブランド・アイデンティティーや、「想いを大切にする。」というキャッチコピーが決定します。そこから、想いが伝わるようなロゴや、想いを込めた墓石を大事に展示できる店舗デザインなど、ブランドの世界観を作り込んでいきました。
チーム全員でブランドの世界観を共有し、2017年4月にリニューアルオープンしたところ、なんと約2ヶ月で年内の予約が埋まる結果に。今は、石材店と平行して、敷地内の立派な日本庭園を生かした喫茶店を開業したそうです。そこでは、墓石を見学しにきたお客様の「故人に対する想い」をお伺いできるようになっています。
ブランディングを行うとき、新しい価値観や商品を生み出すことが大切なときがあるかもしれません。しかし今回、北原さんは「あるべき場所で、あるべき姿に」をコンセプトにして、プロジェクトを進めていました。
素晴らしい素質や素材をすでに持っていたため、情報を整理して、余分なところを削ぎ落とし、あるべき姿に立ち戻った同社。同社の売上が回復したのも、「同社のあるべき姿」に共感したお客様が集まってきた結果だといえるでしょう。
パネルディスカッション〜発表事例に関するディスカッション〜
パネルディスカッションの前半では、発表事例に関するディスカッションを行い、「受賞者の評価ポイント」をパネラーの先生方にお伺いしました。
佐々木 研一 株式会社イノベーションゲート 解析研究員(マネージャー)
今回、「新しい学びがあるか」を見ていたため、「再現性がある」ことがポイントになりました。それを踏まえ、3つの評価ポイントがあります。
まず1つ目は、阪本先生のおっしゃる「とんがり軸」で、ブランドを再定義していたこと。大賞と準大賞の事例では、「墓石」と「オヤジ」という軸で、競合との差別化を行い、ブランドを再定義していました。また2つ目は、お客様から共感を得るために、ペルソナの感情を重視していたことです。3つ目は、想いを込めるストーリーです。今回の事例のお客様は、値段の安さで選んだのではなく、ブランドのストーリーに共感して商品を購入しています。ご本人たちが楽しんで、喜んで仕事をしているから、そこに想いが入りストーリーになり、お客様が買いたいと思うようになった。そこを評価させていただきました。
小池 玲子 クリエイティブハウスR-3 代表
私は、「すべてが一貫性を持って表現されている」ところを評価させていただきました。
まず、準大賞の「オヤジブランディング」は、すごいビジネスを掘り当てたのではないか、と感じます。モノにこだわり、モノを大事にするシニア世代への目に付けどころがよかったのではないでしょうか。また、「若い人が想像したシニア世代」ではなく、シニアをよく勉強して、シニアの感性を取り入れるなど、「実際のシニア世代の考え」を、最後まで一貫して入れたところが評価ポイントです。
大賞の石材店についても、私はたくさん学ばせていただきました。まず、「ネガティブな気持ちで買い物にくる」という非常に稀な感情に気づかれました。墓石は「感情のないモノ」ではありますが、もともとは「感情のある人間」が購入するものです。感情のない墓石というモノに、感情のパッケージを被せてあげたところがよかったな、と感じます。
吉田 ともこ 株式会社オレンジフリー 代表取締役
まず大賞の石材店ですが、コアコンセプトである「あるべき場所で、あるべき姿に」が素晴らしいと思いました。外部のブランド・マネージャーの役割は、「その会社の大事な部分をちゃんと見つめる」ことです。しかも、そこにチームメンバー自身でたどり着けるように、うまくプロセスを用意されていました。
また、ビジネスの視点でみたとき、石材店の庭に喫茶店を開店している点も評価しています。その喫茶店で石材店の認知を増やせば、その地域で十分ビジネスがまわっていくと感じました。
準大賞のブランド・アイデンティティー「ライク・ア・ジャズ喫茶マスター」も、クリエイティブチェンジがされていて、秀逸な事例です。また、確かなリサーチが、自分たちのビジネスをより確かなものにすることを実感した事例でもあります。
パネルディスカッション〜「デジタル時代のブランディング」について〜
パネルディスカッションの後半では、当協会のアドバイザーでもある江上 隆夫先生がモデレーターとなって、「デジタル時代のブランディング」をテーマに、パネラーのみなさんが熱い議論を交わしました。
阪本 啓一 株式会社JOYWOW 代表取締役
デジタル時代は、リアルタイムで一気にルールが変わる面白い時期です。たとえば、企業にとっての競合商品は、ハンドメイドマーケットのWebサイトで、「一般人が手作りした商品」になっています。
もちろん当協会で教えている「型」に沿ってブランディングすることも大事ですが、それだけではなく「人間の直感力」や「第六感」が試されます。そのためにも考えない、ベストプラクティスを捨てることです。そして、抽象論的な思考に慣れること。「答え」よりも「問を立てる力」が大事になります。
また、デジタル時代に突入しても、「人間の生活習慣を作りだす」というブランドの役割は一貫して変わりません。そのなかで、いろいろなあり方は、人生観によって変わってくるでしょう。たとえば、「どう遺言を残すか?」を考えたとき、自分の意識をデータベースに格納したクラウドツールを使えば、自分がこの世にいなくても、孫と会話することができるかもしれません。ブランドを表現する形態は変わるかもしれませんが、その変化したものをビジネスにできる可能性があります。
田中 洋 中央大学大学院戦略経営研究科 教授
米国で言われていることですが、デジタル時代はブランドが必ずしも必要ではない場面が出てきます。なぜなら今は、Web上で商品の評判をすぐに確認できるからです。そうなると、「このブランドは有名だけど、商品はよくないらしい」とわかれば、ブランドの力はなくなってしまいます。
その一方で、「実際に使ってみないとわからない」という部分は残っていくので、ブランドに頼る消費者は残り続けます。とくに、アフターサービスの部分や、リアルタイムで商品を体験する美容室などのサービス業は、「ブランドを頼って消費すればよい」という発想になるでしょう。
そのとき大事なのは、価値観やライフスタイル以前に、「人生観」の問題を考えることです。これからは、人生観をまずは選び、その上でブランドを選ぶ場面が、より出てくるのだと思います。

また、デジタル時代になって変わったことは、「習慣の壊れ方が早い」ということです。私たちは、その次々と生まれる新しい習慣を作ることが、ブランディングになります。習慣を変えること、また新しいカテゴリーをどうつくるか、がデジタル時代のひとつの課題になるでしょう。
榛沢明浩 株式会社トライベック・ブランド戦略研究所 代表取締役
従来のブランド論では、消費者の理解を深めて購買に結びつけようとする、いわゆる「AIDMA理論」の枠組みが使われていました。そのために企業は、広告を打つ、キャッチフレーズをシンプルにするなど、消費者の頭のなかに商品を刷り込んでいたわけです。
しかし今は、「消費するとき」と「モノを調べるとき」が近くなってきて、課題解決型のブランディングの流れになってきています。そのため、新しいブランドの形は、認知を先に獲得することではなく、消費者の行動の先に現れます。
また、ここ10年くらいで大きく変化したのは、電話調査などよりもコストの安い「インターネット調査」が、調査手法のメインとなったことです。しかし、インターネット調査で出た回答をみるとき、「ポジティブな言葉が使われているから、ポジティブに解釈しよう」と機械的に考えるのは危ないと思います。「調査したいことが、その調査方法にマッチしているか?」を考える必要があるでしょう。
水野与志朗 ビーエムウィン・ブランディングオフィス 代表取締役社長
テクノロジーが進化して時代や環境が変わっていますが、ブランドのあり方や原理原則は、意外と変わらないまま進んでいくのではないでしょうか。
たとえば、Web上でいろいろなモノが変えるようになり、インターネットショッピングは、今や生活の一部になっています。しかし、今でもテレビの影響力は圧倒的です。とくに、アクティブシニアが増えていて、Web上で商品を判断しない人たちもたくさんいます。
ブランディングでは、ポジショニング(自社ブランドと他ブランドの位置付けを明らかにすること)を行いますが、その戦略的な発想や考え方は、時代が変化しても変わりません。しかし、考え方は普遍的でも、「手法」は変わっていきます。たしかに、今でもテレビの影響力は絶大ですが、「視聴率」という概念が大事ではなくなってきました。その一方で、「Web上でシェアされる」ことなどが重視されてきているため、「動画マーケティング」にも注目が集まっているのです。
徐誠敏 名古屋経済大学経営学部 准教授 静岡産業大学情報学部 非常勤講師
「人の想い」を大事にしている日本企業は、間違った方向に進んでいないと感じています。海外に目を向けてみると、「サムスン電子」など韓国企業のすごいところは、変化を読み取れる人材づくりをしていることです。20世紀においても、産業革命などの大きな変化がありました。サムスン電子は、変化し続ける時代を読み取り、オンラインとオフラインを融合させる仕組みづくりを行っている点が素晴らしいと思います。
また、マーケティングをしていると、意図せぬ消費者からのリアクションがあります。いろいろな顧客との出会いや学びがありますが、それをどのようにして創造的な発想や行動に結びつけ、顧客の価値や感動につなげていくのか。そういった価値創造の仕組みづくりが、とても大事になってくるでしょう。
これからのデジタル時代は、変わらない「本質」を忘れずに、それを追求していくことが大事なポイントです
江上隆夫 有限会社ココカラ 代表取締役
ブランドは、消費者の気持ちが動いたところに生まれるため、時代が変化しても変わらないでしょう。今回のディスカッションでも、「人生感」や「人」というキーワードが出てきましたが、変わらないものはたくさんあります。
しかし、AIやIoTなどに代表されるように、テクノロジーが日進月歩で進化しているのは確かです。それに伴い、テクノロジーを生かした新しい手法も、次々と登場しています。
ところが、手法は変わっても、最終的に作るものは変わりません。そのため、これからのデジタル時代は、「変わること」と「変わらないこと」を見極めないといけない時代になっていくでしょう。
デジタル時代のブランディングは、「変わらないもの」をどのように受けて、どのような手法で消費者に届けていくか、ということが肝になります。

閉会の挨拶
最後に、顧問である田中洋先生に今回のシンポジウムを総括してコメントをいただきました。デジタル時代をブランドでどう乗り切るか、とても難しい問題で今回もすべての答えが出たわけではないと前置きしつつも、パネルディスカッションで興味深い意見を江上氏がまとめてくれたと評価しました。また、事例コンテストの発表も3つの事例からそれぞれ新しい学びがあり、参加者の皆さんそれぞれが感じたこと、気づいたことを真剣に実践してほしいと述べ、会を締めました。